議定書は、投資家たちに共通の期限を示しました。その期限までに、オゾン層を壊さずに冷媒をつくる方法を、何としても見つけなければならない。そこで投資家たちは、研究開発の資金をごっそり振り向けました。先進国は1996年前後にフロンの生産をやめ、途上国も2010年にはそれに続きました。こうして産業全体が方向を転換したのです。もちろん、代わりのものにも思いがけない副作用がありました。その後に普及した代替フロン(HFC)は、オゾン層こそ壊さないものの、強力な温室効果ガスだったのです。それでも、この仕組みには説明責任があり、ストップをかけることもできたからこそ、各国は2016年のキガリ改正によって、代替フロンの段階的な削減にも踏み出しました。